かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

佐世保 長崎・佐世保[第2日]

  • 6:00過ぎに起床。カーテンを開けて、天気を確かめる。薄曇り。雨は降らなかったが、一日中、こんな天気だった。身仕度をして、9Fの朝食会場へ向かう。朝食は品数が多く、なかなか美味しかった。これで1泊5000円以下というのはかなりお得感あり。部屋に戻り、一息ついて、準備してから、チェックアウト。まずはいつもの彫刻放浪:佐世保編である。佐世保市では、特に計画的な事業として野外彫刻の設置は行っていないようで、ネットを検索したり、gmで探ったりして、見つけた野外彫刻/モニュメントを観て回ることにした。ということで、最初の目的地は佐世保中央公園。ホテルからは歩いて向かう。10分ほどで、到着。
  • 佐世保中央公園 道路沿いを東西に広がる細長い公園で、一部山側にも広がっている(山側にはそれほど行かなかった)。広い園内には野球場や武道館、交通公園などもあった。ぶらぶらと道沿いに歩きながら、彫刻を探る。主に、平和祈念のモニュメントや市制施行の記念モニュメントなどが、佐世保中央公園に集中して設置されているようだった。

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「憩いの森大噴水」(1972.11.3設置)。市制施行70周年を記念して設置。噴水塔の彫刻、3人の踊り子は、高橋剛の制作、佐世保重工業株式会社が寄贈した。


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佐世保空襲犠牲者慰霊塔(鎮魂慰霊平和祈願の塔)(1977.6.29設置)。制作チームは、本体:佐世保重工業株式会社、台座:前田石材、浮彫:株式会社松永鋳造所、基礎:有限会社柚木永渕組。


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「市制施行五十周年記念平和像」(1952.12設置)。1952年4月1日に市制50周年を迎え、併せて平和条約が締結されたのを記念して、佐世保市議会議員一同が寄贈。像の裏にサインあり。男性像の台座に「昭和廿七年十月」嘉純」(陽)」(「(陽)」は、○の中に「陽」)と、母子像の台座に「嘉純」(陽)」とある。作風も似ているので、作者は横江嘉純かなと。 


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佐世保市武道館前の、《太陽の娘》(1968.10建立)。制作は滝川美一。明治百年記念事業の一環として建立された。正面に樹が植えられていて、よく見えないぞ!


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公園内のステンレスのオブジェ。公園内に2基あった。動いているようには見えなかったが、本来は風で動くのか? 動け! 作者など不詳。

  • 弓張岳展望台 さて、本日のメインイベントの弓張岳展望台である。展望台の柱の一部が本郷新による彫刻が施されている。これを観ようというのが今回の旅行の大きなの目当ての一つ。ただ、弓張岳展望台はマイカーがデフォで、何度も旅行のプランニングをしているのだが、公共交通機関利用だと、うまく計画が立たない。で、どうしたものかと頭を悩ませていたわけである。一応、展望台までバスが走っているのだが、本数が少ない。このバスは、到着して10数分後に折り返しで、佐世保駅前行きとなる。10数分あれば、景色をぱっと眺めるて、そのまま、駅前まで戻ることもできなくはないが、いかにもせわしない。しかも、彫刻鑑賞が目当てなので、10数分では、時間が足りない。ちょっと無理! 逆に次のバスまでは、2、3時間も間が開くので、展望台で時間を潰すというのも、ちょっと無理! ということで、往路はバスで行き、帰りは、歩いてみることにした。佐世保駅前まで戻るのではいかにも遠いので、次の目的地に向かうバスが停まる最寄りバス停を目指すことにした。いろいろと調査の末、展望台から4kmほどの神島町バス停から次の目的地に向かうこととし、そこまで歩くことにした。gmによると、50分ぐらいの距離だという。ということで、まずはバスで展望台に向かう。乗車するのは、佐世保市交通局・Y1バスで、島瀬町9:16→9:35弓張岳展望台の予定。佐世保駅前始発で、数分遅れてきたが、だいたい予定どおりの運行で、9:35過ぎには無事に到着。途中からは延々と山を登る。乗客は山の麓で全員下車し、終点まで行った乗客はオレ一人だった。340円。(今月いっぱいで、佐世保市交通局が解散し、西肥バスが路線を引き継ぐ、と現地で知った。)弓張岳展望台は、第一展望台の「弓張展望所」と、少し下方の第二展望台の2ヶ所からなる。また、周囲には多くの文学碑が設置されていた。

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「弓張展望所」(第一展望台?)は西海国立公園指定10周年を記念して、佐世保市により設置された。竣工は1965年3月31日。制作チームは、設計:坪井善勝、彫刻:本郷新、施工:株式会社梅村組。

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本郷新の彫刻は後方の柱に彫られていた。

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第一展望台からの眺め。佐世保港

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第二展望台からの眺め。九十九島。第二展望台は、第一展望台の少し下、山から張り出すように設置されていた。こちらの方が、九十九島など、いくぶん近くに見える。

  • 鵜渡越園地 さて、弓張岳展望台から神島町バス停に向かう。ルートはgmが示した最短ルートを選んだ。かなり細い道も歩くようなので、svなどで詳細に確認しておいた(といっても、当然自動車の通れない道は確認できない)。まず、バスで来た道をうどごえバス停まで戻り、ここから細い道に入る。少し歩くと、鵜渡越園地に到着。一角にある、鵜渡越展望台で眺望を楽しみ、すぐ近くの小高い丘の上にある「第四十三潜水艦慰霊碑」を観覧。もう少し先、道をそれたところに親鸞像があるようだが、これは見落としてしまった。

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鵜渡越展望台と展望台からの眺め。九十九島

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すぐ近くの小高い丘の上に、「第四十三潜水艦慰霊碑」が立っていた。第43潜水艦は、1924年(大正13)3月19日、佐世保港外で、軽巡洋艦接触事故を起こし、沈没した。45名の乗組員は全員死亡した。潜水艦は24日後に引き上げられ、艦内には遺体とともに多くの遺書が残されていた。その後、沈没海面の見える、鵜渡越にこの慰霊碑が建てられた。艦は修理の後、1936年(昭和11)に除籍されるまで、再び使用された。

  • さて、この鵜渡越園地から先がsvで確認できなかったのだが、それもそのはず、まじな登山道なのである。道は整備されているし、ところどころに道筋を示す案内板もあったが、なかなかハードな行程となった。下りではなく、上りだったら、完全にへばった笑 まあ、膝は死んだけど。30分ほどもよたよたと山を下ると、少し大きな道に出て、人家も増えてきた。このあたりから、svで予習できた見覚えのある道となった。これで一安心。鵜渡越園地に寄り道した時間も入れて、神島町バス停まで、ちょうど1時間ほどでたどり着いた。

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登山道だった笑 ふらふらと歩くにはけっこう険しく、危険だから歩道をはずれるな、だとか、イノシシに注意、などの注意書きがあった。


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やっと町中に降りてきたが、まだまだ下る。


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とある家の壁の上、ねこが居眠りをしていた。オレも寝不足気味なので、並んで居眠りしたい笑


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で、1時間ほど歩いて、神島町バス停に無事に到着。今日は道に迷わず無事に下山できた。やったね笑


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神島町バス停近くから弓張岳を望む。写真ではわかりづらいが、展望台も見えた。

  • 石岳展望台 次は、展海峰か、石岳展望台、あるいは両方に行こうと思っていたのだが、バスの時間が合わなかったりや、弓張岳下山で膝が半殺しになったりで、結局、近いほうの石岳展望台に行くことにした。神島町バス停11:30発の佐世保市交通局・G8・展海峰行きに乗車する。15分ほど乗って、動植物園前バス停で下車。190円。ここから歩いて石岳展望台に向かう。1kmほど自動車道を歩き、そこから遊歩道を5分ほど歩くと展望台に着いた。展望台からの景色を楽しみ、来た道を引き返し、バス停まで戻る。ここには「九十九島動植物園森きらら」があるのだが、今回はパス。12:51発の佐世保駅前行きのバスに乗る。

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  • 佐世保公園 20分強バスに揺られて、佐世保公園の最寄りバス停の島瀬町バス停で下車。360円。すぐ近くの一つ前のバス停、中央公園入口だと290円だったので、そちらで下りればよかったかな笑 バス停から東に歩き、佐世保川にかかるアルバカーキ橋を渡り、佐世保公園に入る。公園の東側はアメリカ軍の敷地(グラウンドになっている)だ。お目当ての彫刻は、川沿いの遊歩道に、3基の人物具象像、そして、公園内に他にもう1基、合計4基あった。小代猛と橋本寿の作品がそれぞれ2基ずつ。二人とも初めて知る彫刻家だが、ともに佐世保ゆかりの彫刻家だろうか? グーグル先生に尋ねたところ、小代猛は佐世保在住の彫刻家で、高校の先生をしつつ、主に日展で活動しているらしいとわかった。他に、時計塔があり、3体の子ども像が据えられていた。

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小代猛《若い樹》


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橋本寿《平和を呼ぶメロディ》


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小代猛《水辺の詩》


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橋本寿《思い出の楽園》。少女と仔牛(、それと鶏)の像。よく観ると、本体は破損して失われたのだろうか、鶏は足の一部だけが残っていた。


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佐世保公園の時計塔。1981年3月設置。旧軍港市転換法施行30周年記念。西九州倉庫株式会社の寄贈。3方に同じ子ども像が設置されている。像の作者などは不詳。後方に見えるアーチ橋がアルバカーキ橋。

  • シーサイドパークさせぼ これで予習で場所を知っている野外彫刻はひとわたり見終わった。まだ時間に余裕があるので、佐世保駅方面にぶらぶらと向かう。あっちへふらら、こっちへふらふらといういつものパターン。駅まできたので、今一度、港の方へ出て、シーサイドパークさせぼに行ってみることにした。お腹が空いたので、途中の、ショッピングモールで、遅い昼食を適当に食らった。最後にシーサイドパークさせぼを散策し、佐世保での観光は終了。

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シーサイドパークさせぼの入り口。


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噴水塔のくじら。

  • 佐世保バスセンター16:20発の長崎空港行きに乗る。長崎空港までは、ハウステンボスなどに立ち寄り、普通道を行くこともあり、1時間45分かかる。1本後の17:50発でも、時間通りに走るなら飛行機に間に合うのだが、まあ、佐世保での目的も果たしたので、このバスにした次第。車中は、ほとんど寝入っていたのだが、目が覚めると、大村湾沿いの道を走っていた。次第に暮れる海の景色が美しい。バスは定刻より少し遅れて、長崎空港に到着。帰りの飛行機は、JAL616便、長崎20:25→22:00羽田の予定。搭乗開始だいぶ時間があるので、空港をふらふらしたり、静かなところで本を読んだりして、時間を潰した。フライトは、だいたい予定どおりで、22:00頃には到着ゲートに出た。22:20の最寄り行きバスに乗車することができた。前回は満席だったが、今回はわりと空いていた。23:00過ぎには無事帰宅できたのであった。

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夕暮れの長崎空港